カウンセリングについて

人と人が対話する。

カウンセリングという対話により、これほど胸がふるえるような瞬間があるのかという思いを時に胸に抱くことがあります。

もちろん、カウンセリングのプロセルで生じることは良いことばかりではありません。苦しさから逃れられないもどかしさ、世の中の不条理、人に傷つけられる痛み、思ったように生きられない辛さ、底知れない怒り、心を引き裂く悲しみ、様々な思いをできるだけクライエントと共にするべく、私は対話を重ねていきます。

クライエントが立ち直れず、膝をつきそうになる時に、その腕をつかむ思いで、そばでひたすら耳を傾けます。

ひたすら生きづらい日々を生き残る。
いつかクライエントが自分の足で歩きだすことが以前よりも容易になるよう、それまで一緒の道中をご一緒させていただければと思っています。

「カウンセリングとは、人を理解するプロセスそのものだ」という言葉を学びました。

私はカウンセリングで人との対話を重ねてきて、今まさにそう思います。
同じ人間になれなくても、同じ世界をみることはできなくても、その人の感じていることを少しは理解できるようになると感じています。

その理解こそが将来クライエントの望む人生へのヒントになります。

クライエントと対話している時に、私は「生」を強く実感します。
カウンセリングの中で、クライエントが自分自身と出会い、自分を取り戻し、生きることを選択する時に、人が徐々に息を吹き返す様を目の当たりにするような体験をします。

私は一生カウンセリングを続けていくことでしょう。